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レモンホームの家づくりコラム NEW!

子どもの集中力を高める「音」対策 ― 間取りと建材の工夫 ―

リビングで家族がテレビを見ている隣の部屋で、子どもが宿題をしている。
でも、ちょっとした生活音や話し声に気が散ってしまう——そんな経験はありませんか?

実は、集中力を左右する大きな要因のひとつが「音環境」です。
今回は、子どもの集中力を高めるために住宅でできる「音対策」を、間取り設計と建材選びの両面からご紹介します。

■ 「静けさ」は学習環境の基盤


人は一定以上の雑音があると、注意力や記憶力が低下するといわれています。
特に子どもは、脳が発達途中のため、音への感受性が大人よりも高い傾向があります。

そのため、家づくりの段階で「静かな環境」を計画的につくることは、集中力だけでなく、情緒の安定にも効果的なのです。

■ 間取りの工夫で“音の流れ”を整える


まずは、間取りで音の伝わり方をコントロールしましょう。

学習スペースをリビングの隣にしない
 テレビや会話の音が入りやすいため、学習コーナーを少し離すのがおすすめです。
 どうしても同フロアに設けたい場合は、家具や壁で「音のバッファーゾーン」をつくるのが効果的です。

階段や吹き抜けの位置を意識する
 上下階の音が伝わりやすい構造では、2階の子ども部屋に生活音が届きやすくなります。
 階段を中心からずらす、吹き抜け部分に吸音材を使うなど、音の通り道を分断する工夫が有効です。

ドアの位置と開閉方向
 部屋の入口をリビングから直接見えない位置にすると、音の直進を避けられます。
 また、引き戸よりも開き戸の方が気密性が高く、防音には有利です。

■ 建材選びで“音をやわらげる”


次に注目したいのが、素材が持つ「吸音」や「遮音」性能です。

・吸音クロスや吸音パネル
 室内の反響音を減らすことで、声や足音が柔らかくなります。
 学習スペースやリビングに取り入れると、空間全体が落ち着いた印象に。

・遮音性の高い床材や下地材
 2階の足音が1階に響かないよう、遮音マットや制振フローリングを採用するのも効果的。
 小さな子どもが走り回る時期にも安心です。

・内窓(二重サッシ)
 外からの車の音や近隣の生活音をカットしてくれます。
 防音と断熱の両方に優れ、集中できる室内環境づくりにぴったりです。

■ 家族の声も「心地よい音」に変える


音を完全に遮断するよりも、「生活音が心地よく感じられる」空間づくりも大切です。
たとえば、木の素材感や自然な音の吸収性をもつ珪藻土の壁は、柔らかい響きを生み出します。

家族の声が響きすぎず、かといって静まり返らない。
そんな“ちょうどいい静けさ”が、子どもの集中力と家族の安心感を育ててくれます。

■ まとめ:音をデザインする家づくり


学習に集中できる家は、単に「静か」なだけではありません。
音の流れ、素材の質感、家族の距離感を考えた設計こそが、**「心地よく集中できる家」**をつくります。

レモンホームでは、間取りと建材の両面から音環境をデザインし、
お子さまの学びやすい空間づくりをサポートしています。

未来の集中力を育てる家づくり、あなたのご家族にも取り入れてみませんか?

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